ヒシャーム宮殿
考古学者が「中東のベルサイユ宮殿」とまで称する、ウマイヤ朝時代(8 世紀)の非常に優美な宮殿跡である、ヒシャーム宮殿。
第 10 代カリフのヒシャーム・イブン・アブドゥルマリク(Hisham ibn Abd al-Malik、在位 724–743 年)の冬の宮殿として建設されたものです。
太古の昔から、冬の避寒地というものは存在していたのですね。

しかし建設後間もなく、747 年の地震で倒壊してしまいました。
当時ままで埋もれてしまったモザイクは、そのままの状態で残っており、今日でも美しい色合いを見ることができます。
居住区の他、敷地内にはモスクや噴水、入浴施設があったとされています。
居住区は 2 階建てで、ポルチコ(円柱と屋根がついているポーチ)がつけられた豪華な建物であったと考えられています。
一方、入浴施設には、当時の最新技術を用いて地下を温水が通るシステムが作られました。
モザイクは必見
この遺跡で特に素晴らしいのが、入浴施設の部屋にあるモザイクです。

非常に細かい石で作られているこのモザイクは、大きな木の下でライオンによって食べられている鹿の様子が描かれています。
このモチーフは、ヘブロンの陶器などにも度々描かれています。
ヒシャーム宮殿の情報
- 市街地から北へ約2km
- 8:00-17:00
- +970 2 232 2522
- 10 NIS